欠陥マンション記録
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三交不動産欠陥マンション紛争記
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2007年 09月 26日 ( 1 )
事実・経緯(一部抜粋・一部変更)
耐震強度偽装事件では、地震力を求めるための建物の振動特性Rtを不適切に低減していた事例や2枚の耐震壁と扱うべきところを1枚の耐震壁としてモデル化していた事例、剛性を不当に低く見積もって、平面的・立面的に偏在がないかのように設定し不適切な工学的判断をおこなっていた事例などが、明らかとされた。こうしたことは、各荷重や地震力を不当に小さい数値に変換し、許容応力度や材料の強度の数値を水増しすることで、適切であるかのようにしようとして起こった事件である。


本マンションにおいては、「日本建築構造技術者協会中部支部」(以下、jsca)が、耐震性などの安全性の確認を行いjsca構造士により、「安全性において特に問題がなかった」ことを断定する報告がなされた。

その上で、jscaは、推定レベルにおいて、長期荷重やクリープ、などの設計上及び、支保工などの施工上の問題点を指摘し、これらjscaの指摘を受け三交不動産は、当マンションについて「商品としての品質が確保されていない」ことと、「現時点において補修を特定できない」ことを住民説明会において発表した。


本件、瑕疵問題については、様々な法的問題点を思料することができるが、元来、建物に要求される性能には、「安全性能」=耐震性)「使用性能」=たわみ・振動)「耐久性能」=タイルの剥落事故等、第三者への影響)等があり、これらの性能を考慮した上で、「構造計画」や「構造設計」などが行われる。(ちなみに、安全性能が人の生命への侵害に対する配慮で、使用性能・耐久性能が人の財産への侵害に対する配慮である。)



本マンション長期たわみについては、1/250で計算すれば、たわみの限界値は「26、8mm」であり、基本的にこの数値を越えることは許されない。
また、構造計算書においては、その数値が「23、2mm」に設定されており、許容される限界値まで、僅かに3mm程度のあそびしかない「構造計算・構造計画」となる。


不動産の売買及び仲介等を業とする本物件販売会社である三交不動産は、同社のパンフレット等において、本マンションの床・構造部分の性能を高く評価し宣伝しているが、「アンボンドPC連続スラブ工法」とは、本来、鉄筋コンクリートスラブの中にアンボンドPC鋼線を懸垂曲線上に適切に配置し、上向きの力を作用させたその結果、

初期の弾性たわみ+床のむくり(上向きの反り返り)=弾性たわみ0mmとなるようにする工法である。

しかしながら、本建物床スラブにおいては、2cm~3cm程度の沈み込みが、生じており、このことは、構造計画及び、構造計算書(長期たわみ23、2mm)が示す様に、アンボンド工法における(上向きの力)が有効に作用していないことが要因の一つであると思料するため、同社のパンフレットについては、本マンション構造計算書及び設計図等(pc鋼線配置の極端な偏り及び、長期たわみ数値の限界等)から考慮して、過大評価しすぎである。


また、同社は「乾燥収縮ひび割れ・温度ひび割れ」については、有資格者等が「起こって当たり前」などと認識した上で、販売を継続し、この様なことが慣例的におこなわれてきた中、当方らは、契約を締結したが、これらのひび割れは、コンクリートの品質や工事状況によって発生する。(単位水量は、「乾燥収縮量」に、単位セメント量は、「温度ひび割れ」に大きく関係するため、乾燥収縮及び温度応力に起因するひび割れやクリープの進行性などは、「使用する材料の品質と配分」=配合計算)による。この他、施工上の問題でも発生する。)

そして、この後、入居3ヶ月程度以内で、ひび割れなどさまざまな不具合が発生し、当方らは、本契約の(第13条及び、16条)に基づいて、本マンション不具合・瑕疵等について、適切な対処の要求を同社に対しておこなった。然しながら、同社が、本件不具合について、「補修しなくても大丈夫です。」などと買主の誤解や不知に乗じて真実と思い込ませるなどの説明をし、適切な対処を施さなかったため、その後、ほぼ全住戸において財産の損害が拡大した。またこの状況は同社が買い取りの意思表示を示すまで、数年間に及んだ。(特に築3ヶ月以降の購入者に対しては、購入直後から数年間に渡って、契約の1部である補修・債務の猶予も考慮)


本マンションに生じるさまざまな瑕疵の程度など、本マンションが販売当初から、商品としての品質が確保されていなかったこと(当初から大規模な補修を要すること)や、契約の内容である補修等債務の不履行及び、不履行により財産が侵害される危険性などは、購入当時、当方らに(特に、数ヵ月経過した後に、購入した買主等などに)看破できるものでもなく、契約時において、当方らは、同社の構造上(スラブ)の使用性能並びに耐久性能上の問題及び、コンクリートの品質や施工状況などに関して、過失なく、錯誤に陥っており、当方らはその過失の無い錯誤(価値が減少していること等について錯誤)に基づいて対価以上の金銭を交付した。(なお、刑法上の錯誤は、単なる動機づけ程度に関するもので、よく民法上の要素の錯誤まで要求されない)


さらに、コンクリートの品質に左右される「乾燥収縮・温度ひび割れが、起こって当然である」と同社により認識され、販売が慣行的におこなわれていたということや、そのコンクリートの品質及び、クリープ・型枠支保工などの設計・施工上の問題等から発生する不具合などは、発生箇所・数量・幅・深度・方向などによっては、認識せずとも、予見できるため、また、本マンションにおいては、ほぼ全住戸で販売当時よりさまざまな瑕疵が発生しており、契約以前において同社の注意義務など、不作為による刑法上の問題点の検討を要する。「なお、商取引においては、ある程度の誇張や事実の秘匿は許容されようが、『取引上の信義誠実の原則に反しない程度のもの』でなければならない(団藤説)」また、その限界は極めて抽象的であり、個別具体的には、明確な限界はなく、また、画一的に論じることも困難である。従って、その基準は将来的に不変なものであり、その時代の社会的意識などによって個別具体的に、且つ総合的に判断されることが、妥当であると解する。


以上の点から、思料すると、生命及び財産への基本的な安全性が要求される建物の売買において、同社の様に地元においてその社会的地位を有する売主には、例え、財産への侵害に対する安全性に関する部分であったとしても、パンフレット・重要事項説明等による構造上に関する部分及び契約内容である補修等への虚偽・誇張・秘匿は許されない。(私的財産保護秩序の攪乱及び、商取引の著しい混乱の防止等)
また、ほぼ全住戸に渡って、住宅の使用性能及び耐久性能の欠缼といった、本来あるべき品質が確保されていないことなど本契約の本質的で重要な部分への我々、一般消費者の過失の無い要素の錯誤、及び、その被害の程度に関する真実性を看破することが一般消費者に期待できないという斯様な事案においては、本契約自体について、「無効」と解するのが相当である。




(参照)
クリープについては、上述のように『コンクリートの品質の状態』によっては、弾性範囲内においても長期に渡って一定の応力のもとで、変形が進行する。たわみなどの変形は、剛性(変形への抵抗力)の低下を促し、さらなる変形の進行へとつながる。

また、長期荷重などの各荷重や動荷重による共振などは、「強度上問題がない」と判断された建物においても、その応力により、建物が大変形をおこせば、崩壊する危険性を完全に否定できるものではないため直下型の地震などへの安全性が懸念される。


支保工については、死荷重及び、「型枠の傾斜」等による水平荷重、「支保工の変形」などによる偏心荷重などについて、最も考慮されるべきであるが、型枠及び支保工は、コンクリートの自重、支保工の弾性変形などを考慮し、設計されなければならない。
具体的にはコンクリートが支保工の沈下で変形しないように、はじめに中央部のコンクリートを打ち込んで支保工を弾性変形させ、両端部に移動させるといったことも考慮されるなど、支保工には、変形に耐え得る「剛性」は勿論のこと、変形やあそびといった点も考慮されなければならない。
つまり、支保工が変形すれば、コンクリートに大きな変形が生じ、有害なひび割れが発生することとなるが、このようなことは、当たり前のことであり、乾燥収縮ひび割れや、温度ひび割れも含めて、本マンションに生じる瑕疵や不具合などは、通常要求される注意義務など、なすべきことが行われていないから起こったということであり、また同社のその様な、ひび割れや、クリープに対する生命への侵害ではなく『財産への侵害程度であれば、侵害が発生しても仕方ない』などという慣例的な認識・取引形態の中で、本物件が販売されたということが極めて重要であり、一般消費者の不知に乗じた、たわみや無数の亀裂といったそのような財産への侵害が、「商取引の慣行として容認される程度のものであるか(藤木説)」が問題点となる。
さらに、本件の様な問題は本来、建築士等の有資格者が積極的に説明等を行うべきものであるが、本件瑕疵問題の様に、専門家ではなく、一般消費者による徹底的な瑕疵調査等(瑕疵の事実などの証拠等)がなければ、事実が隠蔽されていた(一般消費者の不知に乗じて、本件の様な財産への侵害等を慣行のこととしてきた)ということも問題である。
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by magekiretuz | 2007-09-26 12:26 | 法律